医療データベースの会社「JMDC」が面白い
「JMDC」が良いかも知れない。
訳あってこの辺の業界には少し噛んでいるので、せっかくなんで解説します。
JMDC(Japan Medical Data Center Co. Ltd)とは?
JMDCは保険データベースの会社。旧社名は「株式会社日本医療データセンター」。たぶん同業界での時価総額最大の企業。現在はオムロンの完全子会社である。
一言でいうと**JMDCは「レセプトを集めて解析する会社」**である。
JMDCのビジネスを知るにはまず「レセプト」について知ると分かりやすい。
ご存じの通り、日本では医療費の自己負担額は通常3割である。患者からみれば安く済んで御の字。でも、病院から見れば、患者は料金の30%しか自分で払ってくれないことになる。
では残り7割はどうやって回収しているのか?そこで出てくるのが「レセプト」。病院が「レセプト」という請求書を保険支払機関に送ると、適切な医療をしているか審査の上、残り7割のお金が社会保険料等を原資に病院へ支払われる仕組みになっている。
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JMDCはこの「レセプト」のデータをお金を払って集め、解析している会社である。
レセプトには患者の氏名や性別・年齢、診断名や処方された薬、行われた処置が記載されている。
なので、レセプトの記載内容を集めると、例えば年齢層や性別ごとにどのような疾患になりやすいか、どのような薬がよく使われているか、といったデータが集まる。
JMDCは国策銘柄である(と思う)
JMDCは国の重要課題「医療費削減」に寄与しうる銘柄である。
最近では医療費高騰に悩んでいる保険団体(協会けんぽとかのこと)も多い。
実は日本国内にはたくさんの保険者が存在する。協会けんぽ、教職員組合、共済組合、農業組合…etc。どの保険に属しているかは雇用形態や雇用先の企業により異なり、それぞれが独自に勘定を持ちやり繰りしている。
医療費削減のためにレセプトのデータを活かそうという動きがあり、実際すでに行われている。レセプトのビックデータを解析して、例えば生活習慣病のリスクが高い人を抽出して病気になる前に保健指導したり、無駄な医療を削減し、医療費を減らそうということが行われており、おそらく今後ニーズは高まる。
また、製薬企業からのニーズも高い。以前はcommon diseasesをターゲットにした製薬がメジャーだったが、最近は高単価のニッチな分野に特化して製薬に励む会社も多い。そういうときにJMDCが持っているデータベースを参照すれば、ある疾患を有する集団の特性を予想でき、データベース上で診断名や使用薬の推移を追跡できる。
研究用PHRデータベースの分野ではDB上で追跡できる期間も重要となる。JMDCは2002年創業時からたくさんの保険者と契約を結びたくさんのレセプトを握っているのが強み。昔から多くの保険者と契約を結んでいるので、長期間追跡できる個人が多い。同業者に三井住友とDeNAが出資した「DeSCヘルスケア」があるが、加入者数という観点で見ると、歴史の長いJMDCには後塵を拝しているのが現状。新興のDeSCは契約数を増やす過程であるため、カバレッジが大きくても長期追跡ができないケースが多い。研究用PHRデータベースの分野では歴史が長い方が強く、2000年代初頭からやってきたJMDCは強力なアドバンテージを有する。
医療費・社会保険料削減は日本の重要課題であり、JMDCの事業はある意味国策銘柄と呼べると考える。これからフューチャーされておかしくない分野。しかし、まだ気づいている人が少ないのが諸刃の剣。このまま気づかれなければ株価は上がらないかもしれない。
検討中
買うか買わないか検討中。
決算後に反発した感じはあるが、分厚いラインを超えてこれるかどうか。
チャート的にしこりは多そうだし。
買って数年放置でもいいかもしれない。今期の決算は強そうだし、オムロンがTOBする可能性もある。